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派遣業界大手5社に対し、公正取引委員会による独占禁止法違反(カルテル)の疑い

2026.06.02

■派遣業界に関する報道について(情報共有) 現在、派遣業界大手5社に対し、公正取引委員会による独占禁止法違反(カルテル)の疑いに関する調査・立入検査が報道されています。 【立入検査対象として報道されている企業】 ・マンパワーグループ ・パーソルテンプスタッフ ・スタッフサービス ・リクルートスタッフィング ・アデコ 【報道されている概要】 2022年頃から、「一般事務」等の派遣料金について、複数社間で値上げ幅に関する情報交換・調整が行われていた疑いがあるとして、公正取引委員会が調査を進めていると報道されています。 現時点では調査段階であり、違反認定・処分は確定しておりません。 ■今後想定される影響 今後の調査結果によっては、以下のような影響が生じる可能性があります。 ・公正取引委員会による排除措置命令 ・課徴金納付命令 ・官公庁案件における指名停止 ・大手企業における新規取引審査の厳格化 ・派遣料金設定に関する説明要求の増加 ・業界全体への監視強化 特に、派遣料金の決定プロセスや、同業他社との情報交換のあり方については、今後より厳しく見られる可能性があります。 ■私見・業界実務として想定される動き 以下は現時点での報道内容を踏まえた、実務上の予測・私見となります。 1.大手派遣会社への「新規発注見送り」 近年は大手企業ほどコンプライアンスを重視する傾向が強く、正式処分前であっても、 「一旦様子を見る」 「新規契約は保留」 という判断が出る可能性があります。 特に上場企業や官公庁関連では、リスク回避を優先する動きが出ても不思議ではありません。 2.派遣会社の見直し・分散化 一社集中を避けるため、 「バックアップ派遣会社」 「第二ベンダー」 を確保する動きは増える可能性があります。 これまで大手中心だった企業が、中堅・中小派遣会社にも相談を始める流れは十分あり得ると考えています。 3.派遣料金への説明要求強化 今回の報道では「市場全体の派遣料金は適正だったのか」という見方も出やすいため、今後はクライアント側から、 ・なぜこの単価なのか ・マージン率は適正か ・教育訓練費や福利厚生費はどうなっているか など、料金根拠の説明を求められるケースが増える可能性があります。 4.派遣スタッフ側の不安・登録替え 派遣スタッフ側でも、 「安心して働ける派遣会社か」 を気にする流れは強まる可能性があります。 特に、コンプライアンス体制や営業姿勢を重視するスタッフは、登録先を見直す動きが出る可能性があります。 5.業界全体への監視強化 今回の件をきっかけに、労働局・公正取引委員会ともに、業界全体への監視は強まる可能性があります。 今後は、同業他社との会話・情報交換についても、より慎重な運用が必要になると考えられます。 特に、 ・最近の派遣料金 ・時給相場 ・値上げ予定 ・他社動向 などについて、具体的な協議や足並みを揃えるような発言は、避けるべき時代になっていくと思われます。 ■派遣会社としての実務上の対応ポイント 1.価格決定プロセスの明確化 派遣料金について、「自社判断に基づき決定している」ことを説明できる状態にしておくことが重要です。 2.マージン率・料金根拠の整理 法定開示事項であるマージン率について、教育訓練費・福利厚生費等を含めた説明資料を整理しておくことが望まれます。 3.コンプライアンス姿勢の明確化 クライアント・スタッフ双方に対し、 「適正な価格決定」 「法令順守」 「透明性」 を改めて示していくことが、今後より重要になると考えられます。 引き続き、続報や行政動向を注視してまいります。